コンサルタントが「仲間」と思えるか

コンサルタントが「仲間」と思えるか

津野 孝 | 2016.08.29

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「現状を変えたい、変えなければいけない」そんな経営陣の思いで組織改革の取り組みが始まり、推進のための責任組織と責任者が決まります。
私も前職で、その“責任者”に指名された一人でした。


責任者に指名された人は当然、組織改革などまったくの素人。社内を見渡しても「経験した人はいない」という状況は、このような取り組みを始めた会社が最初に直面する壁ではないでしょうか?


私もそうでした。
そして私は、あるコンサルティング会社(スコラ・コンサルトではありません)と契約し、Aさんというコンサルタントがやって来ました。


コンサルタントのAさんは経験豊富なようで「俺に任せておけ」という雰囲気を醸し出していて、私が現状の不安や懸念事項を口にすると「それはね、こうだから」と解説をしてくれます。

「どの会社の責任者も初めにぶつかる壁なんだよね」と、“当たり前”だといわんばかりの口調なのですが、それで私が納得して安心できたかというと、まったくそうではありませんでした。



内部で経営陣と向き合うのは私です。
その私が腹落ちして「それならできる、変わることができる」と思えないと、自分で考えて主体的に進めることはできません。

いくらコンサルタントが解説をしてくれて、それがわかったフリをしても、推進責任者としての私の問題はいっこうに解決されなかったのです。


そして、コンサルとのミーティングは「教える側と教わる側」といった研修の場のようになっていき、メンバーの中からも「コンサルの経験をもとにした研修を受けているようだ。このままでは自信を持って経営層や社員と向き合えない」という声が出てきました。



社内で話し合った結果、我々はそもそも“取り組み初心者”であり、コンサルから学ぶべき点も多くあるが、教える、教わる関係ではなく“同じ目標をめざす仲間”という関係でありたい、という結論に至りました。

「同じ目標をめざす仲間」。このコンセプトを聞いたAさんも実は同じような印象を持っていて、「この関係性を変えなければいけないと感じていた」と率直に話してくれました。



内部実践者と外部支援者の関係。我々も初めは“教える側と教わる側”という関係から始まりましたが、内部と外部という立ち位置の違いがあるだけで、同じ目的をめざすという点では同じ立場です。

Aさんと話し合った結果、同等の立場にある“仲間”という関係があるべき姿である、という合意に至りました。



組織改革を進める際には、内部実践者だけではなく外部支援者の知見や第三者としての意見が非常に貴重であり有効です。


内部実践者と外部支援者は“今の関係性”を常に意識して「目的を達成するためのベストの関係はどのような姿か?」と問い続け、取り組みの段階に応じて、その関係性を変えていくことで相乗効果を発揮するのだと思います。


外部からの支援を受けている企業の責任者の方は、取り組みの過程で発生した問題・課題への対応、用いる手法といったHowの議論も必要ですが、一緒に取り組みを進めていく外部支援者とはどういう関係でありたいか、についても話し合ってみてはいかがでしょうか。


スコラ・コンサルトパートナー/プロセスデザイナー 津野 孝

著者プロフィール

津野 孝

津野 孝

TAKASHI TSUNO

スコラ・コンサルトパートナー/プロセスデザイナー

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