日本企業がふたたび輝くために「はずすべき枠」は何か(後編)<br>――スコラ式のルーツにある視点と組織風土改革の焦点|コラム|スコラ・コンサルト
日本企業がふたたび輝くために「はずすべき枠」は何か(後編)<br>――スコラ式のルーツにある視点と組織風土改革の焦点

日本企業がふたたび輝くために「はずすべき枠」は何か(後編)
――スコラ式のルーツにある視点と組織風土改革の焦点

柴田 昌治 | 2017.12.11

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日本企業がふたたび輝くために「はずすべき枠」は何か(後編)<br>――スコラ式のルーツにある視点と組織風土改革の焦点

私、柴田昌治は何がきっかけでスコラ式風土改革を立ち上げることになったのか。

前回は、スコラ式のもつ視野を知っていただくため、そのルーツにある3つの視点〈教育者の目、海外からの目、経営者の目〉のうち、2つ目までを紹介しました。今回は、3つ目の視点〈経営者の目〉です。

前回のコラムはこちら

 

3 経営者としての経験

3つ目が、経営者としての経験です。

私はドイツから帰国後、大学院に行ったのですが、その博士課程の途中で起業しました。この経営者としての体験が広い視野を私にもたらしました。

組織や社会を見るとき、弱い者の立場から見ることは必要だと思います。なぜなら、明るい所からは暗い所が見え難いけれど、暗い所から明るい所は見えやすいからです。

しかし、単に弱い者の立場からものを見るだけで問題が解決するわけではありません。弱いものを助けることだけが目的ではなく、“全体が良くなっていく結果として弱いものも救われる”ことが必要です。そのためにも、全体を良くしていく経営者的な目的に向けて、広い角度から問題を見る力が必要なのです。

このように、客観的で現実的なものの見方をし、つねに優先順位をつける努力ができるようになったのは、経営者としての体験が私を育てたからだと思います。

スコラ式改革の原点には、人間をその本質において大切にしようという思想がありますが、その方法論には、「経済の活力の原点である経営者の視点」が加味されているのです。


●欧米企業との決定的な差は何か、を具体的に認識する

若い頃、ドイツから日本に帰国したときに抱いた強烈な違和感を今も同じように持っているかと問われるなら、もちろんそれは違います。時代が変わり、情報化が進むにつれて、いつの間にか海外も海外の文化も、私たち日本人にとって特別なものではなくなりました。今は中小企業でさえグローバルなビジネスを展開する時代です。

しかし、依然として、まったく変わらず積み残されている本質的な問題があります。その一つが、組織の中に生きる日本人が当たり前のようにやっていること、あたかも倫理観のようにして持っている組織の論理を「タテマエ」という枠によって守る文化です。それがどういう結果をもたらすのか、例を挙げるなら、M&Aがうまくいかない大きな理由の一つがそれです。海外企業を買収してもガバナンスを効かせることができない、という事象があちこちで起こっているからです。

なぜこんなことが起こるのでしょうか。


●欧米との差をもたらす原因は、「本質的」なもの

日本の企業人が倫理観のようにして共有している組織の論理、それをタテマエとして組織運営に組み込み、はたらかせる文化。

日本の会社に勤める人間なら誰もが少なからず、〈組織人たる者はこうあるべき〉という縛りの感覚を持っています。一種の倫理観のような、〈上司の命令は聞くべき〉〈規律は乱してはならない〉といったタテマエです。日本人はそうした組織的な倫理観について、組織人なら誰もが持っている当たり前のことだとして、まったく疑いを持っていません。しかし、実は日本人以外は、必ずしもそういうタテマエの文化を持っていないのです。

この思い込みは、M&Aによって海外企業を買収し、現地人の社長をそのまま置いて間接的に統治しようとした時などに露呈します。こちらが当たり前と思っているタテマエ的な倫理観を、外国人の経営者や社員が常識として持っていないことに、ガバナンス問題が起きてはじめて気づかされることになるのです。

日本企業の組織風土を本気で変えようとする時、欧米で育った改革手法をそのまま持ち込んでも、なかなかうまくいきません。組織の考え方、動かし方そのものに本質的な差があるからです。

だからこそ、その違いを知るためにも、私は海外の人や組織との関係性を大切にしています。日本で育ったスコラ式組織風土改革ですが、グローバルな視野の下に展開しなければ、他との違いも優位性も理解し自覚し得ない、と思うからです。

著者プロフィール

柴田 昌治

柴田 昌治

MASAHARU SHIBATA

80年代後半から企業風土・体質改革のコンサルティングに取り組む。 変化を妨げている価値観を変えながら変革のプロセスをつくり込んでいく「プロセスデザイン」というやり方が特徴。

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