「学習型」オフサイトミーティングの場づくり

「学習型」オフサイトミーティングの場づくり

元吉 由紀子 | 2018.01.30

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スコラ・コンサルトでは、「オフサイトミーティング」という、会議でも飲み会でもなく、立場・肩書を外して気楽にまじめな話をする場を組織変革のさまざまなプロセスの中で活用しています。

これを、「公務員としてよりよい仕事をしたい」という思いや悩みを持つ人が組織・地域を越えて集まり、互いのチャレンジを聴き合って、次の一歩を考え合う場に応用したのが、「公務員の組織風土改革世話人交流会」でした。

この交流型のオフサイトミーティングの場には、誰か教える人がいるわけでも、優秀な事例を紹介する人がいるわけでもありません。
参加者一人ひとりが主役として「ジブンガタリ」をベースに対話しています。
場の運営は、公務員の有志と一緒に行なっていますが、「仕切らない」よう、彼らも一参加者として「一人称で語る」ことを大切にしています。

それは、一人ひとりが、みずから気づき、自分を変えていく当事者となることが、組織を変えていく原動力となるからです。

しかし、マネージャークラスの場合には、このような交流型の対話だけでは不十分なことがあります。
それは、自分が変わるだけでなく、部下を育成し、職場内や外部との関係性を変え、チームとなって成果を上げていくために、他者に働きかけて変化を起こしていく必要があるからです。

そこで、私が代表を務めている自治体改善マネジメント研究会では、今回初めてマネージャーを対象とした「自治体改善マネジメント学習会」と称する「学習型」のオフサイトミーティングを開催することにしました。
この場の特徴は、大きく3つあります。

 

1.「組織」の範囲を合わせる

「組織をよりよく変えていくため」と言っても、「組織」をどうとらえるのかによって、やるべきことやできることのアプローチは異なります。
そこで、まずはじめに、対象とする「組織」の範囲を定めておくことが重要となります。
今回は、「課長や係長が担っている職場」を対象としました。

2.共通の着眼点を用意する

地方分権が進んだ今では、自治体ごとに組織を運営していく基盤となる仕組みやシステムが異なります。
また、めざしている姿や求められている役割、課題、目標もまちまちです。
その中で、お互いが現状を理解して、問題や課題を一緒に考え合うためには、相互の違いをとらえやすくする着眼点を共有しておくことが役立ちます。

今回は、自治体改善マネジメント研究会で開発した「自治体改善ステップアップシート」から職場/所属長編のチェックリストを提供しました。

3.経験を振り返る対話をする

「学習会」の場では、交流型の場合と同様に、全員が対等に関わって、自分を語り、聴き合い、一緒に考え合うことを大事にしています。
また、ここでは対話を通じて質問やフィードバックをし合い、経験を振り返りながら、自分と他者との関わりについても素直に受け止めることが大切になります。

そのため、学習会では主催者である研究会のメンバーが、最初に着眼点をもとに実践経験を語りましたが、それは特別なものではなく一例であり、後半では一メンバーとしてグループに入り、ともに対話しながらみずから気づく率先者になろうとしていました。

現在、全国で公務員の集まる場は多くあるものの、そのほとんどは、有識者の講演会や優秀事例を聞いたり、講師が企画したワークを行なったりする「研修」や「勉強会」となっているようです。
そのような場に慣れていると、どうしても外から知識や情報、スキルを受け取るスタンスになってしまうことがあるのではないでしょうか。

地方分権が進み、地方創生が求められる時代には、地域をよりよくする正解はどこにもなく、自分たちで新しい解をつくっていかなければなりません。
その中で、オフサイトミーティングを活用した新しい「学習会」の場が役立つよう、これから「自治体改善マネジメント学習会」を各地でも開催していきたいと思っています。

著者プロフィール

元吉 由紀子

元吉 由紀子

YUKIKO MOTOYOSHI

生活者起点で時代最適の価値を創造し続ける経営を実現できるよう、トップと現場の有志たちが連携・共振していくプロセスを一緒に築きあげている。

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