2022年度「公務員のオフサイトミーティング活用セミナー」に参加し、職場の課題解決と組織風土を改善する取組を進めてきたメンバーの中から5人が、3月末に成果共有会で実践事例を発表しました。
その5人の実践者から取組のエッセンスと得られた成果についてコメントが届きましたので、ご紹介いたします。
事例は、それぞれが取り組んだ活動範囲ごとに、職場事例、部署・事業連携事例、役所全体事例の順に掲載いたします。
▼成果共有会での発表動画も併せてご参照ください。
https://gyousei-design.jp/network/2023/04/post-5.php
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職場事例 「みんなで楽しく仕事をするには? ~チームビルディングのはじめの一歩~」
熊本市 交通局 上熊本車両工場 場長 山本 俊一郎さん
人事異動により、初の部局へ異動するとともに、初の長としての役割を担うこととなった。異動職場は、表面上まとまっており、何の支障もなく業務が進捗しているように見えたが、これまで所属してきた多数の職場同様、水面下では人間関係に軋轢が生じており、一触即発状態であった。
そこで、人間関係を修復し、信頼関係を構築して、本来の業務の目的を達成するため、職場風土改善をオフサイトミーティングの活用により実現することができた。
このセミナーでは、オンラインにて講師からオフサイトミーティングの思考・企画・実践方法を教授いただけることはもちろん、気軽に全国の同様な悩み、事例を持つ職位を超えた同志と研修することができる。また、アドバイスもいただき、実際の現場において、活用することができた。
オフサイトミーティングという言葉は耳にしたことがあると思われるが、効率的かつ効果的に実践効果を得るためには、基本的な考え方および進め方を学び、実践してみると、今後のさまざまな場面においても、活用できると思われる。
職場事例 「今、土木部がおもしろい! 富山県土木部における(組織風土)改革の取組」
富山県 土木部次長 荻布 彦さん
富山県土木部では、若い人に選ばれる職場となるため、R4年度、DX・働き方改革を強力に進めてきましたが、その流れを加速するため、R5.2月に庁内複業の公募で集まったメンバー7名からなるWGを設置しました。
2/15から3/27の短期間に集中的に計7回のWGを開催し、ジブンガタリ、モヤモヤガタリ、ありたい姿を考えるOSM(オフサイトミーティング)、やりたいことを考えるOSMの順に進めました。心理的安全性を確保した場づくりを心掛け、お互いの本音を分かり合える関係性の中で活発な議論が行なわれ、令和5年度の改革につながっています。
セミナーでは、OSMを進める目的・背景、メンバー選び、進め方から運営方法の検討まで、メンバーからの意見や助言をもらえて、とても参考になりました。組織風土の改善・改革の実践を考えている方へ、おすすめのセミナーです。
部署・事業連携事例 「教育と福祉のカタリバ ~オフサイトミーティングの実施」
和歌山県 教育庁学校教育局教育支援課 副課長 西川 展子さん
私は教育と福祉の連携をオフサイトミーティングの場を作って検討することにチャレンジしました。
初対面で集まったそれぞれの担当者が、現状の課題=「壁」は何かを対話で探るところから始めた、ゴールが見えない取組でしたが、場を繰り返すうちに、段々と皆が自然に発言し、思いも重なり、最終的には壁の正体や目指したい連携の姿の共通認識を持つことができ、その姿に近づくための具体的アイデアもいくつか提案できました。
セミナーを通じて、オフサイトミーティングの有用性を本当に実感しました。今回、自分で場をコーディネートするのは初めてでしたが、セミナーで場づくりのポイントを丁寧に教わると同時に、セミナー参加者がお互いの取組状況を情報共有する中で、いろいろと後押しいただけたおかげで、やりきれました。
このセミナーは学ぶだけでなく、実践することをとことん応援してくれます。安心して、まずは基礎コースに飛び込んでみてください!
役所全体事例 「Let’s try! Let’s off-site meeting!」
千葉県市原市 企画部長 高澤 良英さん
かつてオフサイトミーティングの本を購読し、体験セミナーも受講したものの、オフサイトミーティングで成果を上げることができなかった。そんな思いが燻ぶったまま、仕事でオフサイトミーティングを活用する機会が巡って来たので、本セミナーを受講した。
オフサイトミーティングは1回で終わらないので、連続する本セミナーに参加し、伴走型で相談できたので、適宜軌道修正することで、自分のイメージしたオフサイトミーティングができたと思う。モヤモヤを整理したり、新たなモノを生み出したりするには、オフサイトミーティングの手法はオススメです。
役所全体事例 「若手職員を中心とした活力ある組織づくり」
富山県滑川市 副市長 柿沢 昌宏さん
滑川市役所は、若手職員を中心に潜在能力の高い職員が多いものの、組織の閉塞感が大きく、力を発揮しにくい組織風土と感じていた。
このため、R4年度に組織の活性化を目指して、
1.まず、非管理職全員150人と市長・副市長とのミーティングを実施し、職場の課題を話し合った(5人✕30回)。
2.次に、若手職員の希望者5人と市長・副市長とのミーティングで、市の将来ビジョン・政策について議論している。
上記ミーティングにおいては、R4年度に「オフサイトミーティング活用セミナー」で学んだ「話しやすい環境づくり」、「心理的安全性の確保」などの手法を実践したことにより、活発な議論を進めることができたと思っている。組織風土改善に向けた思いのある方は、若い方・管理職の方を問わず、一緒に学びましょう。
「公務員のオフサイトミーティング活用セミナー」は、2023年度上期から職場の課題解決を組織風土の改善を通じて実践するコミュニティに広げていこうと主催を特定非営利活動法人自治体改善マネジメント研究会に移し、「公務員の組織風土改善セミナー」として再スタートします。
初心者には、組織風土改善・改革に関する基礎的なフレームワークと、オフサイトミーティングを活用した実践プロセスのポイントを学ぶことができる【基礎コース】を用意しましたので、奮ってご参加をお待ちしています。
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