世話人交流会の始まり

企業であれ自治体であれ、あるいは部門や職場であっても、変革のプロセスを一歩一歩前に進めていこうとすると、当事者となっている世話人はいろいろな壁にぶつかります。一人では行き詰まり、乗り越えることができないから、なんとか「知恵と力」を集めることが必要になります。
そんなとき、このままではくじけそうな悩みを打ち明け、なんでダメなんだ! とくやしさをぶちまけ、それでもなお、何とかやってみたいと夢を語り合い、明日を切り開いていく道筋を一緒に考え合える・・・「そんな知恵と力を与え合える仲間がいたらいいなぁ」という声が、ある世話人から湧きあがりました。

そこで、同じような思いを抱えた世話人たち数人に声をかけ、「企業の枠を超えて一度集まってみませんか」と、交流会を呼びかけたのが、世話人交流会の始まりでした。

企業を越えた学びの場

企業の中で孤軍奮闘している世話人にとっては、自分と同じような世話人が他にもいるということ、同じような境遇の人たちと相談し合える場ができることは、とても大きな励ましになります。
それぞれが組織の中で、自分の意思で変革にコミットして行動することを大事にしている世話人だからこそ、単なる勉強会や知識情報の交換ではなく、本音でお互いに学び合える関係をつくることができます。それが世話人交流会が、参加者の方々から「明日の行動につながる元気が生み出される場」と言われるゆえんでしょう。

このような世話人交流会は、全国各地で開催されています。
それぞれに、継続開催できるように幹事会(運営チーム)をつくろう、自社内の世話人候補者を連れて来よう、新しい企業の人も参加しやすいようにミーティングメモをホームページに掲載しよう、お互いの企業を訪問する出前交流会を開催しようと、その形態や中身は多様な進化をみせています。
また「公務員」の世話人の間では、交流会のほかにも独自にネットワークを広げる動きとして、まだ数少ない自治体における変革のチャレンジ情報を交換するWebサイト『公務員Power Station』も生まれました。

私たちは、企業風土改革の支援をする一方、それぞれの企業で風土改革に取り組み、変革の現場でチャレンジし続けている一人ひとりの世話人に対しては、このような企業の枠を超えたネットワークづくりを通じて、個々の変革行動のパワーアップを支援しています。

自分も何かの行動を起こして一歩踏み出してみたい、行動しながらもいろいろ悩むことがある、という変革当事者の方は、どうぞ声をかけてください。励まし合える仲間をみつけ、一歩前へ進む力に弾みがつくかもしれません。