互いに聴き合いながら気持ちを整える場が必要

メンバーは、今の仕事の悩みや喜びなど素直な感情を出しながら話をしています。そこまで感情が解放できるのは、聴き手のみんなが評価や判断をせず、話し手の感情をそのまま受け入れ、相手の立場になって話を聴いているから。

今日の企業社会は、組織・事業の統廃合やM&A、高齢化や人口減少による労働力不足、分業やシステム化などによるコミュニケーション不足な仕事の仕方など、自分たちの力ではどうにもできず動きがとれないストレスがいっぱい。会社組織で働く女性たちにも、日々さまざまな心の葛藤が生まれます。

責任感があり頑張っているリーダークラスの人ほど、何とかしなければと板ばさみになって一人で抱え込んでしまいがち。解決できない焦りの感情を抑え込んで心と体を痛めつけてしまうこともあるため、抑え込んでいる想いを発散し、互いに聴き合いながら気持ちを整える場が必要になるのです。

そもそも仕事の場では、不平不満、怒りなど否定的な感情を出すことは好まれません。そういった感情は扱い方が難しく、事実を歪んで見せてしまう要因となり、適切な判断ができない可能性があるからでしょう。
しかし、人には感情があります。一度湧き出てしまった感情は、無視をしても抑え込んでも、受けとめない限り消えることはありません。

再起する力はすべての人にある

人間は感情を持った生き物であるからこそ、やりがいも、幸せも感じられます。一方、悲しさや苦しさ、怒りだってある。

だとしたら、自分の身動きをとれなくしている感情を、まずは自分自身に“あるもの”として素直に受けとめてあげること。それができてはじめて自分の状況を客観的に知ることができ、自分がどう動けばいいのかが見えてきます。“次の動き”が見えれば、自分自身の再起のエネルギーにつながるのです。

再起する力は、すべての人にあると言われています。
それが未開発だったり弱っている可能性はありますが、鍛えると強くなるインナーマッスルのようなもの。だからこそ、心のざわつきを取り、感情に振り回されない力を鍛える必要がある。

対話会は5回目になります。お互いの感情を受け入れながら対話を重ねることで、エネルギーが充電され再起している彼女たちをみると、なんと、しなやかでたくましい女性たちなのだろうと嬉しくなり頼もしく思えます。
彼女たちは自ら対話会という場を活用して再起力を鍛えているのでしょうね。