アンコンシャスバイアスとは、人々が無意識に持っている思い込みや偏見のこと。これらのバイアスは、人々の経験や取り巻いていた環境、社会的な規範や価値観などに基づいて形成されると言われています。
アンコンシャスバイアスの分かりやすい例としては、人種や性別、年齢、外見、学歴、などの属性をもとに先入観や固定観念で相手を見ることで、特定のグループに対してより厳しい基準を適用したり、逆により良い扱いをしたりするなど、人々が悪意なく不平等な扱いをしてしまうことが挙げられます。これにより、企業においては、採用や人事評価、育成などの場面で悪影響をもたらすことが懸念されます。
この他にも、危機的な状況にあっても問題ないと思いこむ「正常性バイアス」や、自分の考えに近い情報や自分に都合のよい情報をのみを収拾する「確証バイアス」、変化を避けて現状維持を望む「現状維持バイアス」などもアンコンシャスバイアスの一例です。
SDGsやダイバーシティ&インクルージョンなど、多様性を尊重する現代においては人々が意識すべき重要な概念の一つとして注目されており、改善に向けて取り組む企業・組織が増えています。
例えば、研修などを通じてアンコンシャスバイアスの事例を学ぶことで、アンコンシャスバイアスに自覚的になれるようにする。対話の中で、自分の言動を振り返ったり、お互いに違和感があった言動をフィードバックし合う、といった取り組みが有効であると考えられます。