「早く成果を出したい」と「ありたい姿をめざす」のはざまで|コラム|スコラ・コンサルト
「早く成果を出したい」と「ありたい姿をめざす」のはざまで

「早く成果を出したい」と「ありたい姿をめざす」のはざまで

杉本 優美子 | 2014.11.15

  • Facebook
  • Twitter

メンバーは一所懸命仕事をしているけれど、上司の望むような方向での成果がなかなか起こらない――というとき、「何のためにやるのか」という目的と「自分たちのありたい姿」やその成果イメージが、上司と部下との間でしっかりと共有されているかどうか、確認してみる必要があります。

 お手伝いを始めて2年半ぐらいになるあるシステム会社では、1年前から一般社員の有志による自主活動がスタートしました。
 「会社をもっと良くしたい」という熱い思いをもったメンバーが6人集まり、わいわい気楽に、こんな会社にしたい、ここが問題だよね、こんな活動にしたいなど、就業後や昼休みに熱く語り合い、毎回あっという間に時間が経過。当初の活動目的や「会社の2年後のありたい姿とその活動プロセス」を2カ月ほどでつくり上げました。

 会の名前は「GC(ゼネラルコア)会」。
 当初はメンバーが「2年後にGC会解散!=俺たちコアメンバーがいなくても自然発生的に社内で想いを持った人たちが集まって話し合える環境をつくろう」と笑顔で宣言してのスタートでした。
 メンバーは現在11人になり、経営幹部や管理職を巻き込みながら、話し合いの場やテーマ活動を全社に広げていく活動になりつつあります。

 先日、GC会の発足メンバーに、活動が進んでいる理由について聞いてみました。

TYさん「本当に言いたいことを互いに共有してきた。『真意は?』と問われることで、深いところでやりとりができる。出てきたありたい姿や成果イメージもふわっとしていないからこそ、ぶれない。やりたいことはメンバーそれぞれ違う。違う意見でもぶつけあって尊重し合えたからこそ、深いところで束なれた」

KYさん「目的、ありたい姿を徹底的に考えてやりとりするなかで、やりたいことも互いに腹落ちした。腹落ちしていなかったら、だんだん参加しなくなっちゃう。正直、成果を早く出したい。でも目的、ありたい姿も大事という葛藤の中、遠回りかなと感じた時期もあったけれど、大きくめざすところをカチッと決めたからこそ、そこに向かうテーマがストンと決まったのだと思う」

 想いがあっても、活動が頓挫してしまうことはあります。お二人はかつて、先が見えないまま、目の前の問題をモグラ叩きのように潰す改善を進めていたことがあると言います。
 最初は仕事のやり方が変わったりしたものの、次第に何のためにやっているのかわからなくなる、優先順位が下がる、自然消滅する…という経験をしました。だからこそ、先を見ることの大事さを痛感していたのかもしれません。

 その同じ会社でつい先日、ある管理職が「ノー残業デー」の案を課員に持ちかけたところ、「浸透させるなら、手段よりまず目的を伝えることが大事ではないですか?」とGC会メンバーから言われたといいます。
 日常業務の場面にも、言われたからやるではなく、自分事としてとらえて動こうとする兆しが見え始めています。

 短期的には行動や数字上の変化が見えなくても「何のためにやるのか、何をめざすのか」を深く話し合うことは、中長期的に見れば会社を良くすることにつながっていく。そういった大事なことを、お客様との関わりを通して再認識させていただく日々でもあります。

著者プロフィール

杉本 優美子

杉本 優美子

YUMIKO SUGIMOTO

「現場の一人ひとりが、心の底から自らの活躍を実感できる組織は成長する」ことを日々実感。そんな組織をお客様とともにつくりたいと、マネジメント変革、組織のビジョンづくり、ありたい姿に向けた仕事のしかたの転…

関連コラム

RANKING

CATEGORY

PROCESS DESIGNER

ARCHIVE

組織の風土改革のご相談、
各種お申込みはこちら
CONTACT US

page top

メールニュース登録