世界が二つに分かれたときは|コラム|スコラ・コンサルト
世界が二つに分かれたときは

世界が二つに分かれたときは

辰巳 和正 | 2016.12.27

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世界が二つに分かれたときは

今年は、世界の政治が大きく動いた一年でした。

とくに、イギリスのEU離脱、アメリカでの大統領選の結果などには、そう感じずにはいられませんでした。

人々の間には、多くの国々がどんどん保護主義的になっていき、世界が分断されて、戦争への道を進んでしまうのではないか、という不安もあるかもしれません。

これらの問題の根源には、グローバリゼーションと反グローバリゼーションのぶつかり合い、もっというと、異なる理想や価値観のぶつかり合いがあるように思います。多くの国が違いを超えてつながり、助け合っていかないといけないという思い。そんなことより、まずは自分の国、自分の家族、自分が生きていかないといけないという切実な現実。

 

このような問題に対する態度として大事なのは、「理想」と「現実」を、どちらが正しいかで判断しないことです。人は、世の中のためにありたいとは思うけれど、その一方で、自分や自分の家族が一番大切だと思うもの、「理想」と「現実」の両方を内包する存在です。

移民排斥を訴える海外のニュースに憤りを感じた人も、自分と愛する家族が暮らしている地域に大勢の見知らぬ人が移り住んできたら誰しも不安になるでしょう。

つまり、この相反する2つは表裏一体。どちらかを正しいと判断することが不可能な「2つで一つ」のものなのです。

 

だとすれば、本来こうあるべきだという「理想」論だけではなく、“でも本音の部分ではこういうこともあるね”という「現実」を、まずは「事実」としてありのままに受け入れることが重要になります。どうすれば相反する二者が互いを受け入れ合い、違いを乗り越えていけるかに知恵を絞るのです。

 

そのための基本となるアクションは、対話。それは、どちらが正しいかを主張し合うことではもちろんなく、相手の言うことを聞くだけでもありません。その背景にある理由や思いなどのストーリーを問いかけ、聞く耳を持てるかがポイントです。

そうすることではじめて、自分の中にある「矛盾する2つの面」に気づくことにもなり、その結果、異なる価値観の人々とも違いを超えてつながっていくことができるのです。

 

これは、政治の世界だけではなく、私たちが関わる組織や学校、家庭などで起こるあらゆる対立に対しても言えることです。

ともすれば私たちは、理想論を正論として口にしがちです。でも、その前に、物事には理想と現実の2側面があるという事実を受け入れること、どうすればお互いが共通のものをめざしてアウフヘーベンできるかを考え、仲間とともに知恵を絞ることをお勧めします。

正論だけの世界から脱却し、よいも悪いも事実に立脚した豊かな社会をつくっていける、そんな2017年でありますように。

著者プロフィール

辰巳 和正

辰巳 和正

KAZUMASA TATSUMI

大手金融会社管理職で組織変革の経験をもつ。2015年7月、スコラ・コンサルト代表取締役に就任。

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