スコラ・コンサルトは、プロセス型コンサルティングによる組織風土改革のパイオニアです。

03-5420-6251 ご相談窓口 平日9:30~18:00

メールニュース講読 お問合せ・ご相談

部下が「ジブン4.0」の働き方をするために上司ができること
――成熟社会で育ってきた若手社員の殻を破る手助け

2017年11月20日

 

※「ジブン4.0」とは、会社のビジョンと自分のやりたいこととを掛け合わせて自発的に動く状態のこと。

前回、どうすれば若手社員が仕事を面白くできるか、そのアプローチの一つとして「ワクワクの見つけ方」をご紹介しました。
今回は、上司であるミドル世代の方に向けて、若い世代の特徴を踏まえたサポートの仕方についてご紹介します。

多くの企業に関わる中で、40代以上のミドル世代と20~30代の若手世代との間に、認識のズレがあるのを感じます。
上司にあたるミドル世代は若手に対して、「自ら興味を持ってやりたいことを言ってほしい、自ら動いてほしい」と考えているのに、部下である若手側は「上から言われたこと、会社に評価されることを重視する」ため、ギャップが生じているのです。

こうした現状を打破するために、部下自身が自分の「楽しい」を見つけられるように、上司の側から背中を押してあげてほしい。
若手世代が、自らの興味・関心で率先して仕事をつくり出す「ジブン4.0」(全体志向×個人主義)の働き方にシフトできれば、上司にとっても企業にとっても、幸せな働き方を実現できるのではないかと思うからです。


「ジブン4.0」になると実現できるプラスのループ

会社を越えて、多様なバックグラウンドを持つエンジニアが集まり、モノづくりの面白さを一緒に考える「エンジニアLink」。
活動を通してわかってきたのは、今の企業で働く若手社員が「安全志向」であること。まるで、タマゴの殻の中で一生懸命働いているよう。

その特徴は、次の3つです。

  1. 分業によって、仕事の捉え方や取り組みの視野が狭くなる傾向がある
  2. 提示されたやり方でこなさないと「仕事」ではないと考えている
  3. 「評価されること」にとても敏感で、上司から直接評価されることを中心に物事を考えがち

自分の殻に閉じこもっている若手社員には、下図のような状態が見てとれます。
殻に閉じこもっているままだと、負のループが回り続けてしまうのです。
特に今は多くの企業で、バブル崩壊後から始まった「個人主義」によって、この悪循環のループが強く回っていると感じています。

図:個人主義によって生み出される「若手社員の負のループ」


1.殻に閉じこもってしまう若手社員が増えると、上司から言われたことをこなすだけの社員が増え、会社の仕事の総量に占める「上司から言われた仕事量」が増加する。
2.上司から言われた仕事をこなしているだけだと、「自分のやりたいことができない不満」が増加する。
3.不満が増加すると、日々ツマラナイと感じながら働く「不幸な働き方をする若手」が増加する。
4.その結果、ますます会社と距離を置いて自分の殻にこもる「安全志向な若手社員」が増加する。
 この状態に耐えられなくなる人は会社を辞めていき、離職者が増加する懸念も出てくる。

しかし、殻にこもったAの状態に刺激を与えて、A’の状態、「ジブン4.0」の視点で物事を見られるようになると、どうでしょう。

ジブン4.0とは、会社のビジョン(=全体指向)と、自分のやりたいこと(ワクワク=個人主義)とを掛け合わせて自発的に動く働き方のこと。
それによって、会社にとっても彼らにとってもプラスになる、正のループに転換できるのではないかと感じます。

図:個人主義×全体指向で生み出される「若手社員の正のループ」

  1. 1.ジブン4.0の若手社員が増えれば、自らがワクワクする仕事を考え出す社員が増え、会社の仕事の総量に占める「自らつくる仕事量」が増加する。
  2. 自らつくる仕事に取り組むことで、「会社でやりたいことができる満足感」が増加する。
  3. 満足感が増加すると、日々、充実を感じながら働く「幸せな働き方をする若手」が増加する。
  4. その熱量が横に伝わっていき、自分の殻にこもる若手社員が減って、「ジブン4.0若手社員」が増加する。離職する道を選ぶ社員も減る傾向に。

殻を破ったあとの成長力はすごい!

システム設計者Aさんは、エンジニアLinkで他社の社員とガヤガヤ交流したことをきっかけに、自分の意見を会社で言えるようになり、自分のやりたい企画職に就くことができました。

きっかけは、ワークで「自分は昔話が好きだ」と話したこと。意外にもペアを組んだ相手から面白いフィードバックが返ってきて、自分の考えを自由に話したほうがより面白い展開になることがわかりました。以来、会社でも自分の意見を言えるようになったそうです。それまでは、相手が求めることは何かを意識して発言していたAさんでした。

メーカー勤務Bさんは、社外の仲間ができたことで行動に変化が起こりました。
一度は企画倒れに終わった工場見学の企画を、仲間の励ましを背に受けながら一生懸命に練り直して、部長からOKをもらい、実現にこぎ着けました。

会社のビジョンと自分のやりたいこととを掛け合わせ、自発的に動く状態、そんな「ジブン4.0」になるためには、外部との交流が大切です。いろんな人やコトに出会い、自分自身の考えや思いを表に出すことが、視野を広げて、考え始めるきっかけになります。交流の場でさまざまな背景を持つ人たちとの対話を重ねると、自分の仕事の「意味」や「目的」、自分の成長についても、客観的につかみやすくなります。また、自分自身の価値観だけではなく、多様な価値観に気づく機会にもなるのです。

 

「若手社員がいつまで待っても積極的に提案してこない」「何を考えているのかわからない」と待ちあぐね、これといった手立ても思い浮かばないとき。経験の少ない彼らを、ちょっとした旅に出してみてはどうでしょう。最初のきっかけは「上司に言われたから」でもいいのです。上司のほうから若手社員の背中を押して、外に出て行くことを応援してみてください。

最後に、ここまで読んでくださったあなたに質問をひとつ。

 
「ご自身は、ワクワク仕事をされていますか?」

太田 久美

太田 久美(おおたくみ)

「面白く仕事をする人を増やして、日本の粗利を大きくする」が実現したいこと。 得意な分野として、顧客接点を持つ企業を中心に支援。

詳細

  • メールニュースのお申し込み