変革の推進役、心がザワザワするとき

変革の推進役、心がザワザワするとき

太田 久美 | 2015.07.10

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「あのゴリラのような先生、ほんとはすごくハンサムなのかも!」

中学3年の冬、英語の授業中に気づきました。

私にみえているものは、じつは誰とも共有できない。なぜなら、私の脳が再生しているものだから。
他の人がどう脳内再生しているのか確認できない…。

興奮と孤独を感じたのを覚えています。思春期の極端な思いですが、多くの人と話し、考えを交換し、相づちを打ちながら、その感覚は今もたまに訪れます。自分とまったく同じように考える人間なんて、どこにもいない。

 

変革推進中の管理部門担当K部長は、先月お会いした際、かなり混乱されているようすでした。

「変革だからって、何でもやりゃイイってもんじゃない!」

変革の過程で、各所から五月雨的に起こってくる変化に、困惑していたのだと思います。

 

その後、K部長は社内の本音を聴きに巡りました。事業部側、管理側、役員、現場…うなずき耳を澄まします。

こんなとき、耳に入るネガティブな意見は否定したくなるものですが、それは得策ではありません。

「各役員がやりたいことを勝手にやってる!」という自分からみえる景色はいったん脇に置いて、話している相手が「なぜそう思うのか」を聴きました。

ミドルは以前よりも目線が上がってきたようだ。一方で、下からみると役員のベクトルがバラバラ。でも、役員は自分なりの思いで動いてはいる…。

待てよ、そもそも、自分たちは、どんな状態から変革を始め、今どうなっていて、さて次は何をやるのか…。


今月お会いしたK部長がスッキリした表情で話してくださいました。
「何のために変革するのか、役員で再度話し合いたい!」
K部長がこの間に迎えたであろうカタルシスに立ち会えなかったのが残念です。

 

「(目の前ではなく)全体で今、何が起こっているのか」

この問いを持ち、耳を澄ますことで、私たちは「いつもの処理」的な思考パターンから脱して、事実の見方を変えることができます。
自分の思考も何かしらの制約を受けていることに自覚的でいられるようになると、自分の仮説をあてはめる「答えが決まった変革」ではなく、自分の認識、その枠組みをバージョンアップしながら進んでいく「自分の答えのつくり方も変える変革」になる。

この推進役の変化が、組織全体の“答えのつくり方を変革する”大きなうねりになるのです。


変革の推進役さん、混乱して心がザワザワしたら「全体で今、何が起こっているのか」に、耳を澄ましてみてください。渦中から抜け出し、次の景色がみえてくるはずです。

著者プロフィール

太田 久美

太田 久美

KUMI OHTA

「面白く仕事をする人を増やして、日本の粗利を大きくする」が実現したいこと。 得意な分野として、顧客接点を持つ企業を中心に支援。

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