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株式会社メイエレック

大きな変革の波を生み出すために、社員自らがビジョンの素案と行動宣言を作成

社員アンケートのフィードバックを受け、オフサイトミーティングを積み重ねていく中で、清水社長は会社のビジョンと、そのビジョンを実現させるための行動宣言の作成を決意する。そして、「顧客満足につながる安全・安心を徹底し、生産性を上げて、業績を拡大する。その結果、社員の満足度も上げる」という方針を示して、GRIP15でビジョンの素案をつくり始めた。

この時期には推進メンバーには自ら志願した2人が加わり9人になっていた。この9人と課長や中堅社員といった若手を中心としたサブメンバー27〜28人を8人ほどのチームに振り分け、フレーズをつくって持ち寄ることを繰り返して行動宣言の素案を煮詰めていった。結果、「何百個ものフレーズを短冊状にして」(植木さん)、最終的に清水社長がビジョンを決定した(図3)。

 

 

さらに、「会社の行動宣言だと各部署にはちょっと遠いかもしれないので、部署ごとに行動宣言づくりをはじめました」と植木さん(図4)。

「例えば、総務部の“そんなのムリ”は卒業し、というのはさまざまな部が同じように採用しているので、社員は“そんなのムリです”と言いかけては、“あっ、ムリって言ってはいけませんね”、“すぐにやります、考えます、ですね”という具合に、ちょっと自虐的でもありますが(笑)、各部で浸透してきています」(植木さん)。

 

自ら動く社員が増えたのは収穫。
業績改善に向けてさらなる風土改革を進める

こうして清水社長の社長就任以降1年半の間に、GRIP15の発足、社員アンケート、会社の課題の見える化・構造化、課題の深堀と解決策を議論するPJチームでのワーキング、ビジョンと行動宣言の作成、総務部の社員個別面談と次々に風土改革につながる施策が実施されていった。一方で、役員向けには「未来戦略研究会」を発足。人材育成も兼ねて、部長層、課長層もいれて6人(×4チーム)にし、「業績の拡大」「業容改革」につながるテーマについて現状に縛られずに自由な発想で議論していった。

その結果、ミスも減り、「自ら動く社員がだんだん増えていきました」と清水社長と植木さんは口を揃える。しかし、「会社を変えていく基礎工事が終わった段階と捉えています。ビジョンと行動計画の策定といった、わかりやすい目標がなくなり、今後はどのように活動を進めていくかが課題です」と植木さんの口調は厳しい。清水社長も「業績が連動していないから、道半ば。氷山図の7項目について、プロジェクト全部がそんなにうまく進むわけがないと想定しています」と話す。

現在は、技術・マネジメント・経営者のコミットを重視して、新たな改革を進めている。7つの課題と平行しながら「技術を伝承していく仕組みがないこと」、「中間管理職のマネジメント力の向上」という課題を洗い出し、それぞれ打ち手を実行し始めた。

 

前者に対しては、誰がどんな技術や技量を持っているのかの見える化を進め、後者に対しては「経営者が責任を持ってコミットしていくことが大切。そのために社長自身が主宰する課長塾を今年4月から始めました」と清水社長は説明する。また、社内交流を目的に大規模な組織改正と人事異動も4月に敢行。さらにGRIP15の推進メンバーも管理職をはずし2代目として、現場に近いメンバーに刷新した。

今、清水社長は創立20周年に向けての経営戦略を立てているところで「人と業務と業績の好循環を作りたい」と意気込んでいる。

メイエレックが約1年半という短期間で変革の気運が高まった要因は、清水社長の変革にかけるコミット度が高かったこともあるが、社員自らが「現状を把握したことと、めざすべきありたい姿を明確にしたこと」ではないだろうか。また、氷山図ができたのをきかっけに、GRIPメンバーの熱量が高まり、「自分たちが会社を変えていく」という当事者意識が高まっていったのも変革への要因となった。

後編は、メイエレックの短期間での風土改革を担ったキーパーソンの動き、風土改革後に変化した組織、会議や研修などについて詳しく紹介しながら、変革成功の要因について深掘りしていきたい。

 

株式会社メイエレック<後篇>
風土改革を担い会社を支える人づくりを推進