組織で仕事をしているはずなのにチームプレーを高める訓練をしていない!?

企業組織の仕事のしかたについて話をするとき、チームとして組織的に目標を達成していくという点が共通していることから、よくサッカーや野球といったスポーツが引き合いに出されます。確かに共通項は多いのですが、「チーム力の高め方」という視点でみるとどうでしょうか?

「チーム力の高め方」という視点でみるスポーツと企業組織

サッカーや野球のチームでは、選手一人ひとりの技術的なレベルアップをめざしてトレーニングや練習を積んでいきます。企業でも、経営や業務知識、技術や技能スキルなど個々人のレベルアップのために莫大なお金と時間をかけて教育・研修を行なっています。
ところがチームプレーを学ぶという点でみると、サッカーにしても野球にしてもフォーメーションやシフト、選手間の連係プレーなど、個人のレベルアップ以上にチームプレーの訓練を徹底して行なっているのに、企業ではチームプレーの訓練というものがほとんどなされていないんですね。組織パフォーマンスを最大にしたいという意味では企業も同じはずなのですが…。

組織を強くするための重要なポイントとなる視点が抜けている

個々のメンバーの能力は高いのに、チームとしての総合力が個々の能力の総和以下になってしまっている、といった話をよく聞きます。
そこには、チームとしての目標や価値観が共有されていない、メンバー同士の信頼関係がない、相談したり知恵を出し合うことがないなど、「人と人との関係性」が問題になっているケースが多いようです。
しかし、組織の生産性を悪くしているこの問題を解決して、チーム力、組織力を強化していくことに投資をしようという企業はまだ少ないのが実態です。組織を強くするための重要なポイントとなる視点がスッポリ抜けてしまっている。ほんとうに不思議なことです。

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