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ヒーローがいっぱい!
ウルトラマンにスーパーマン、どんな困難にも一人で立ち向かい、まさに超人技で危機を救ってくれる。子供の頃に「こんなヒーローがいたらなあ」と憧れを抱いていた方も多いのではないでしょうか。
不思議なことに、企業の中にこんな「救世主待望論」あるいは「万能のヒーロー幻想」といったものが根強くあるんですね。特に、企業の「リーダー育成」プログラムにその考え方がよく反映されています。
一人だけでは何もできない
最近多くの企業で選抜型のリーダー研修がさかんになっていますが、参加者リストを拝見すると各事業所や部門から一人ずつ参加というのがほとんどです。以前、教育・研修の仕事をしていた時からの私自身の実感として、こういった方々が研修を終えて職場に帰っても「一人だけでは何もできない」というのが実態なんですね。
しかも、プログラムの中身がMBA的な、いわば「静的な知識」に偏っているので、たとえいろいろな知識で武装をしたとしても、現実の仕事の場でダイナミックな動きをしようとした時にはあまり役に立ちません。
結局、「具体的には何にもできずじまい」で終わってしまう。
「リーダー群」を「チーム」として「実践を通じて」養成する
組織の中では「一人のヒーロー」をつくり上げ、すべてを託すということは現実にはかなり難しいことだと思います。
リーダーを孤立させず、また、実際に仕事や職場にダイナミズムのある変化を起こすためには、「リーダー群」を「チーム」として「実践を通じて」養成するということのほうがより現実的です。
子供とテレビを見ていると、最近の仮面ライダーは一人じゃないんですね。何人かいて一緒に悪と戦っている。「いくらヒーローだって一人じゃ限界あるよ」ということでしょうか。今や、テレビのヒーローもののほうがより現実的なのかもしれません。